30代女性、左上457欠損で36は失活歯の患者さんです。 なぜか歯の崩壊が左上に集中しています。
インプラント治療以外の選択肢はさらなる崩壊を招くことが予想されるので、457にインプラント治療を提案し承諾を得ました。
457にインプラントを埋入しますが、治療期間中の仮歯が度々外れたり割れたりし、修理調整の度に咬合が低くなっていきます。 この時点で片側咬みの下顎偏位が疑われたので仮歯の咬合を高くして下顎位の適切な位置を探ります。
最良と思われる下顎の位置が決まったら最終的な修復物へと移行していきます。下顎が適切な位置にくることで顎関節の動きもスムーズになります。
最終的に3から7まで咬合を挙上した状態で完了します、またインプラントの上部構造はねじ止め式なので不測の事態に応じていつでも取り外すことが可能です。
術後のパノラマX線写真。
両方の歯で均等に咀嚼する、左側に負荷がかかるような姿勢や習癖を日常生活の中で気をつけてもらうように指導し、場合によってはナイトガードの作製なども検討しながら、注意深く経過観察していく必要があります。