40代女性、右下67欠損の患者さんです。 入れ歯とインプラントそれぞれの治療について説明を行い患者さんはインプラントを選択されました。
サージカルガイドを用いて適切な位置にインプラントを埋入、免荷期間終了後ヒーリングアバットメントを装着し、軟組織が治癒したら印象採得を行います。
単独の上部構造を作製し装着します。
術後のパノラマX線写真
ところが治療完了後1ヶ月が経過したところで5番舌側部が腫脹し咬合痛が発現します。 歯周ポケットは6㎜、SRPなどを行い経過を見ますが症状の改善が見られず、やむなく抜歯となります。
抜去歯を見ると分かりづらいですが縦に破折線が入っており歯根破折が原因だと判明しました。
元々歯質も薄く将来的な歯根破折の可能性も考慮していたので、ここからインプラントの上部構造の設計変更を行います。
567のカンチレバーによる設計へ変更します。
上部構造装着します。
このように上部構造をスクリュー固定にすることで、患者さんに負担をかけることなく容易に設計変更することが可能となります。 また術者側もトラブルを起こしそうな歯をあらかじめ想定し対応しやすいようにインプラントの埋入部位を選択することが重要だと考えます。