保険適用の歯科治療で一般的に使われてきた金銀パラジウム合金が昨今の価格高騰のせいなのか、次々と新素材が保険制度に導入されています。
詳しいことは分かりませんが保険診療のルールを決める行政機関もどうにかしなければいけないと考えているのかもしれません。
ここ数年で保険適用になった材料としてはレジンブロックからミリングマシンという機械でクラウン(被せ物)を削り出すCAD/CAMクラウンと純チタン2種の鋳造冠であるチタンクラウンがあります、 更に4月からはインレー(詰め物)にもCAD/CAMが適用となるそうです。
実際の症例です、従来の金銀パラジウム合金による鋳造クラウンが入っています。
急性化膿性根尖性歯周炎のため自発痛、咬合痛が生じたため感染根管治療を行います。
メタルコアを除去すると近心根に第二根管がありそうです。
近心頬側第二根管を含めたすべての根管をきれいにしていきます。
根管拡大形成が終了後、根管充填を行います。
垂直加圧根充法のため根尖孔外に根管充填材が若干はみ出ていますがこれくらいであれば問題ありません。
レジンコアで支台築造します。
印象して作製された模型のデータをコンピューターに取り込み、レジンブロックからCAD/CAMクラウンを削り出します。
CAD/CAMクラウンを装着して完了です。ちなみ保険治療では審美目的で金属鋳造冠をCAD/CAM冠に取り換えることはできませんので、どうかご理解をお願いします。