オステルビーコンを購入しました。
オステルビーコンは、インプラント体の安定性を測定するための機器です。非接触でISQ値(インプラント安定指数)が測定できます。
実際の症例です。矢印の歯は歯根破折しており骨吸収とフィステルを形成しています。
歯質が薄く、大きなメタルコアが入っています。
保存不能と判断し抜歯を行います、歯根が破折しているのが分かります。
隣在歯も歯質が薄く、いつ破折してもおかしくない状況だったため、患者さんはブリッジではなくインプラントを選択されました。(外科処置のため画像は白黒にしてあります)
サージカルガイドを用いてインプラントを埋入します。
埋入されたインプラント、唇側の骨が吸収しているためインプラント体が歯槽骨からはみ出ています。
吸収した骨欠損部に骨補填材を填入し、吸収性メンブレンで被覆します。
縫合を行い、3か月の免荷期間を置きます。
埋入後のCT画像、唇側が骨補填材によってカバーされています。
免荷期間終了後ティシュパンチにて2次手術を行います。唇側部のボリュームも十分回復しています。
スマートペグを装着し、オステルビーコンにてISQ値を測定します。
測定されたISQ値
術後3カ月でISQ値65なので今後は時間の経過とともに、さらにインプラントの安定性は高まっていくと思われます。
印象を行い上部構造を作製します。
上部構造装着時。 インプラント体の安定度を数値化することで、上部構造装着のタイミングを明確な基準に基づいて設定することができます。 現在はまだ試行錯誤中ですが、これからは治療期間を短縮し、患者さんの負担を減らすことができると考えています。