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セメントリテインとスクリューリテイン

メーカーによる違いはありますが、大まかに分けるとインプラントの構造は「インプラント体」「アバットメント」「クラウン(上部構造)」という3つのパーツで構成されています。

そして上部構造の固定方法には2つの方法があります。
一つは過去主流だったセメント合着による固定方法(セメントリテイン)で、もう一つが現在主流になりつつあるスクリュー(ねじ)による固定方法(スクリューリテイン)です。

スクリューによる固定法は以前からある技術ですが、審美性に劣ることや操作の煩雑さからあまり普及していませんでした。しかしインプラントの長期にわたる運用性を考えた時に取り外しが容易なスクリューリテインの方がメンテナンス、修理、設計の変更など柔軟に対応しやすいことが評価され現在主流になりつつあります。

 

 

カムログインプラントの構造

 

 

スクリューリテイン インプラント

オッセオインテグレーションしたインプラント体

 

 

スクリューリテイン インプラント

スクリューリテイン用アバットメントをインプラント体に装着したところ

 

 

スクリューリテイン インプラント

印象を行い模型上でブリッジの作製を行う

 

 

スクリューリテイン インプラント

口腔内に装着された上部構造ブリッジ、スクリュー(ねじ)用の穴は仮封材にて封鎖します。見た目は悪いですがそれに勝るメリットがあります。

 

 

スクリューリテイン インプラント

完成後のエックス線写真

 

 

 

 

セメントリテインの長所
審美性に優れる
操作が簡便なためエラーが起こりにくい

セメントリテインの短所
残留セメントが残っていると感染を起こす危険性がある

 

 

スクリューリテインの長所
残留セメントの心配がない
いつでも容易に着脱可能なので、メンテナンスや修理が容易である

スクリューリテインの短所
操作が複雑になるためテクニカルテラーが起こりやすい
構造が複雑になるので患者さんの負担する費用が高くなる
セメントリテインに比べると審美性に劣る