ISQ値とは共鳴振動周波数分析によってインプラントの安定度を数値化する客観的評価法です。
ISQ値を測定するオステルビーコンを導入するまでは、負荷をかけるタイミングを決める指標がなかったため、必要以上に待機期間が長期化する原因となっていました。しかしISQ値を測定することで最小限の待期期間で上部構造が装着できるようになりました。
右下7番欠損に対してインプラント治療を希望された患者さんです。
智歯(親知らず)が埋伏していますが、外科的侵襲を最小限にするためにそのままインプラントを埋入する計画を立てました。
サージカルガイドを用いてコンピューター上でシュミレーションした位置に正確にインプラントを埋入します。
予定通りのポジションにインプラントを埋入しました。
免荷期間を経てインプラントが十分負荷に耐えられるかオステルビーコンでISQ値を測定します。
思ったよりもISQ値が低くく、これでは負荷に耐えることができません。
そこでヒーリングアバットメントを装着し1カ月様子を見ます。
再度ISQ値を測定すると十分負荷に耐えられるだけのオッセオインテグレーション(骨性結合)を獲得することができました。
印象採得を行い上部構造を作製、装着し20Nのトルクで上部構造をスクリュー固定します。
骨の状態及び上部構造の適合状態は良好です。